社会が複雑に変化した結果、人々の睡眠の質にも変化が見られるようになり、睡眠外来が必要とされています。そんな睡眠外来で活躍する看護師は、医師の指示に従い患者に聞き込みを行い、診察のサポートを行う役割を担っています。
睡眠外来の看護師の業務の事例を具体的に言うと、まず患者の日々の睡眠の状況や質、なにか困っていることはないかなどを医師の診察の前に聞き取りをします。そしてカルテに詳細を書き込んでいきます。
そして医師の診察に立ち合い、その後に医師が処方を決めた薬の副作用に関する注意点や服用の仕方を指導するのも看護師の重要な役割です。さらに処方される薬の知識に加えて、患者の睡眠に関する知識を深める必要もあります。というのも、睡眠障害は、生活習慣や精神的な状況など、さまざまな要素が複雑に絡み合って起きているため、本人が原因を自覚しなければ変わらないからです。
良質な睡眠を取る事ができるよう、医療従事者の観点での正しいアドバイスをすることが求められます。睡眠を促進するストレッチや、寝る前の就寝環境の準備の重要性などの的確な情報を共有できるよう、しっかりと勉強しておくことが大切です。
近年、社会的に注目されているのが、睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群といった病気です。睡眠障害は、うつ病などと密接な関係があるため、看過できない病気です。また、睡眠時無呼吸症候群も他の病気との関連性が疑われる病気です。睡眠障害は健康に害を与えるだけでなく、何らかの病と関連していたり、身体の異常のサインであるような場合もあります。そのため、睡眠外来の看護師は、診療を通して患者に何が起きているのかをしっかりと探ることが大切です。
日本において、眠れずに悩む人は増加傾向にあり、これは全体の健康被害にも関わってきます。こうした睡眠の医療ケアに貢献したい看護師は、ぜひ睡眠障害の症状と睡眠外来の治療内容を調べてみてはいかがでしょうか。